ルワンダのスタートアップ事情
あけましておめでとうございます!
昨年オープンしたネクストシフトファンドですが、日々多くのお客様に口座を開設して頂いております。
これから会員登録という方は、こちらよりお願い致します。
キガリでは短期間滞在の中、欲張ってたくさんのスタートアップに会ってきました。
業界も金融、ヘルスケア、ソーラーと幅広く、番外編としてスタートアップからは少し外れますがDMMにも訪問しました。
今回は4社だけ簡単に紹介していきます!
1Exuus(金融)
日系VCのリープフロッグが5万ドル出資したことでも話題になった、フィンテックスタートアップです。
代表のスティーブ氏は27歳の若手起業家で、アフリカ地域で携帯電話を活用した金融包摂を目指しています。
スマホアプリ、ウェブ、そしてガラケーでSaveと呼ばれるモバイルウォレットと信用スコアリングのサービスを提供しています。
ガラケーでもアクセスできるというのがポイントです。ルワンダでは1,200万人のうち7割は携帯電話利用者ですが、そのうちスマホユーザーが人口の半分弱と、まだ浸透していないのが現状です。そのスマホを持っていない層へのアプローチをするために、ダイヤルで数字を入れて(通話するとき電話番号を入力するイメージです)テキストを表示するUSSDを活用し、ガラケーでも利用可能になっています。
なおExuusに限らず、アフリカでは多くの金融機関、通信会社、そしてITスタートアップがUSSD経由のサービスを活用し、送金、残高の確認など幅広い用途に使われています。
2Babyl(医療)
イギリスのバビロンヘルスの子会社のBabylは、患者と医者をつなぐヘルスケアプラットフォームです。患者はネット上で症状を伝え、自動で診察、必要であれば医師とビデオ通話をするサービスを提供しています。
本社イギリスではアプリで完結、患者は医者とビデオ通話で診断が可能、機械学習導入などをしているのに対し、ルワンダ現地法人では現地化をしています。例えば国全体でまだネット環境が整っていないのでビデオ通話ではなく音声通話、また看護師を一度挟んで全自動化せずに患者のアカウント認証や診察をする、さらにスマホアプリだけではなく前述のUSSDの活用などです。
ルワンダでは登録済みの医師が1,200人のみで、病院に行くと6−7時間待たされることが普通で、この先進国モデルをローカルに合わせて開発したと聞きました。
現在は200万人のユーザー、一日あたり1,500件の診察、またBabylが自社で50人の医師を抱えて対応しているそうです。とはいえルワンダ単体でも見込めるユーザーが最大でも700万人程度(人口は1,200万)なので、他国展開は避けて通れないと教えて頂きました。
3Ignite(ソーラー)
ルワンダは全土で25%しか電気のアクセスがなく、特に貧困層は非電化地域に住んでいることが多いです。
Igniteは低所得者層向けにソーラーパネルを提供しています。Pay as you goと呼ばれ、フィリピンでも見てきました。
Igniteでは平均100ドルから150ドルのソーラーパネルのセットが人気で、顧客は2年で分割払いをしていくそうです。
ルワンダ国内で8万の顧客がいて、このビジネスモデルでは同国内で最大の顧客基盤を抱えています。
4番外編 DMM Hehe
2010年から小売業者のデジタル化を促進するソフトウェア開発を行っています。昨年DMMアフリカが買収したことで有名になりました。現在は農業、ヘルスケア、小売のECに注力し、ユーザーは3,000人を突破したと聞きました。
余談ですが、ルワンダでは会社登記はなんと4時間、オンラインで完結するそうです!
そして資本金制限も、登記にかかる手数料もなく、費用は年間維持費の15,000ルワンダ・フラン(日本円で2,000円弱)のみ。
視察の帰りに記念に起業、なんてこともできます。おかげで休眠状態の会社が急増中だとか・・。