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マイクロファイナンス投資 資金の流れについて

おはようございます!

今回のブログではマイクロファイナンス機関への資金の流れについてお話します。

 

カンボジアのマイクロファイナンスはNGOから始まり、2000年代には多くの外国投資家が投資を始めました。

寄付から投資へのシフトです。

預金で集められない、集めるのが難しいとなると、借入による資金調達が行われます。
今日では国連や世銀といった開発機関以外にも、欧米を中心に活動するマイクロファイナンスファンドが資金調達の大事な資金源になっています。

 

図にするとこんなイメージです。

資金源がMFIにわたり、それからエンドユーザーである現地の借り手に資金が流れます。

 

カンボジアの場合、調達金利は年約7%、貸出は年18%程度です。

 

スプレッドで11%とって、かつ不動産担保で抑えるので、いい商売に見えますが、実際のオペレーションは大変のようです。これはまた次回お話します。

 

さてMFI投資に特化したファンドを、Microfinance Investment Vehicle(マイクロファイナンス投資ビークル)と呼びます。世界中に約100あると言われています。

 

その投資額は年々増加し、このように推移しています。

 

世界全体のマイクロファイナンス機関の融資残高の推移は以下です。

投資額が増えてはいるものの、まだまだ調達難という状況が続きています。

 

国別で見ると、カンボジアのMFIへの投資が最も大きい割合ということがわかりました。

以下トップ3です。

1位カンボジア 8.0%

2位インド 6.9%

3位アゼルバイジャン 6.5%
(2015年、Symbioticsレポートより)

 

他は中南米、コーカサス・中央アジアと続きます。

カンボジアのマイクロファイナンス業界が投資先としても魅力的ということがわかります。

以下の図では地域別の規模を示しています。

海外のビークルは主に欧米が主流でしたが、近年では日本でも新しい動きが見られます。
大和証券が2009年に国際金融公社(IFC)が発行するマイクロファイナンス・ボンドを販売、その額も246億円に達しました。

2010年には大和マイクロファイナンスファンドという投資信託が販売されました。5000人の投資家から200億円の資金が投じられました。

委託会社は東京海上アセットマネジメント、実際の運用はアメリカのDWMアセットマネジメント社が実施し、世界中のMFIにローンをしました。

またミュージックセキュリティーズがマイクロファイナンスファンドを組成、一口3万円程度で一ファンドあたりの募集額は数百万円から数千万円、これまでに約十本のファンドがあり、すでに償還済みのもありました。
他にもソーシャルレンディングのスキームで、クラウドバンクがマイクロファイナンスファンドを行ったこともあります。
日本でも少しずつ有名になってきました。

次回はマイクロファイナンスファンドの魅力について紹介します。

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