カンボジアのフィンテック事情
おはようございます!
以前のブログではカンボジアのデジタル環境が大きく向上していることを紹介しました。
本日はその中でもフィンテック(Finance&Technology)事情についてお話したいと思います。
近年の同国の金融業界のデジタル化では大きく分けて
・銀行のオンラインバンキング、クレジットカード
・決済
・送金業者による国内送金
・その他(マーケットプレースなど)
が挙げられます。
まず銀行からですが、大手の商業銀行と2行のマイクロファイナンス機関(プラサック、HKLのみ)ではネットバンキングが利用できます。
とはいってもサービスは限られており、残高照会、国内外送金、携帯電話の電話代チャージ程度です。
カンボジア外からの利用だと海外送金のサービスが使えないということもあります。
また同国のクレジットカード発行枚数は約5万枚(2016年中央銀行レポートより)と普及率はまだ低いですが、それを飛び越して決済サービスが始まりました。
アクレダ銀行が始めたAcleda Unity ToanChet(アクレダ・ユニティー・トアンチェット)と呼ばれるものです。
アプリをダウンロードしておけば、加盟店での決済はQRコードを読み取るだけで完了というシステムです。あとは自分の口座からお金が引き落とされます。
サービス開始からまだ4か月半程度ですが、すでに11万5千ユーザー、毎日約1千人新しいユーザーが増えているそうです!
また香港系のPi Pay(パイペイ)も同様のサービスを始めました。プノンペンの中間層が行くようなレストランやカフェで数多くの割引を実施し、ものすごい勢いでユーザーを囲んでいます。
クレジットカードを飛ばして、この決済が主流になるかもしれません。
三つ目に送金ですが、カンボジアでは非常に激しい競争が起こっています。
同国最大財閥のロイヤルグループが運営するWing
隣国タイのTruemoney
ベトナム系商業銀行のMB Bankと通信キャリアMetphoneが運営するEmoney
通信キャリアSmartが運営するSmartluy
などがあります。
国内送金の手数料は一回につき最安1000リエル(約25円)で、ローカルの出稼ぎ労働者といった層も使いやすい料金設定になっています。
以前までは何時間もかけてバスを乗り継ぎ、プノンペンで得た給料を地方にいる親に現金手渡しが当たり前でした。
しかしこれらの送金業者のおかげで、安く早くかつ安全に届けられるようになりました。
送金だけは非常に発達しましたが、他の分野はまだまだ発展途上です。
また貸付やクレジットスコアといった領域はまだプレーヤーもいませんので、これからが楽しみです!
上記いくつかを著者が実際に使用し、レビューしたいと思います!